板金見積システムの選び方|板金見積ソフト4社7製品の早見表と比べる基準

板金見積システム(板金見積ソフト)は、損傷した部品と作業を選ぶと、指数に基づく工賃と部品価格を積み上げて見積書を作るソフトです。国内で鈑金工場が導入できる専用の製品は、このサイトのトップで比べているコグニビジョン、ブロードリーフ、プロトリオス、ジョーシン・シャックスの4社7製品が中心になります。選ぶときに最初に見るのは、自社に入る車の種類です。国産乗用車が中心か、輸入車やトラック、二輪車も扱うかで、候補はほぼ決まります。この記事では、各メーカーの公式ページで確かめた内容をもとに、板金見積システムの選び方の基準と、トップと同じ事実でそろえた7製品の早見表を整理しました。無料で試せる製品と、その条件もまとめています。

この記事で確認した一次情報

板金見積システムとは(板金見積ソフトの役割)

板金見積システムとは、事故車や傷の修理で、交換する部品の価格と、作業ごとの標準作業時間(指数)に工場の単価を掛けた工賃を積み上げ、見積書を作るソフトです。国土交通省が令和8年6月に公表した資料は、一般的な修理工賃の算定方法を「工賃=指数×指数対応単価」と示し、指数には株式会社自研センターが策定する自研指数が広く使われているとしています。手作業で指数を引いて計算すると、1台の見積に時間がかかり、付随作業の計上漏れも起こりやすくなります。板金見積システムは車種ごとの部品図と指数、部品価格を収録しているので、部品図から損傷部位を選ぶだけで工賃と部品代が並びます。製品によっては、計上漏れの候補を一覧にする機能、塗装工賃の自動計算、保険会社への見積書と写真の送付、整備ソフトとの連動も備えています。指数そのものの意味は自研センター指数とはで解説しています。

板金見積システムの選び方の基準

板金見積システムを選ぶ基準は、対象車種、提供形態、データの更新回数、計上漏れの確認機能、保険会社とのやりとり、費用と契約期間の6つです。このうち最初に決まるのは対象車種で、国産乗用車が中心ならコグニセブン、BK.NS3、モレノンNEXT、EGWebプロが候補になり、輸入車や二輪車まで扱うならアセスプロⅡ、2t以上の貨物トラックならEIMSⅢ/EIMSⅣを加えます。次に、パソコンに入れて使うインストール型か、ブラウザで使うEGWebプロのような形かを決めます。データの更新回数はコグニセブンが年12回、アセスプロⅡが年6回、EGWebプロが毎月の自動更新と、製品で違います。新型車の入庫が多い工場ほど、更新の早さが見積の手間に響きます。費用はインストール型が複数年の契約になる製品が多く、EGWebプロは月額で始められます。

基準 確かめること 差が出る場面
対象車種 国産乗用車、輸入車、トラック、二輪車のどこまで扱えるか 輸入車やトラックが入ると候補が変わります
提供形態 インストール型か、ブラウザで使うか。USBキーの要否 事務所の外や複数の端末で見積を作るなら効いてきます
データの更新 新型車と部品価格の更新回数と方法 新型車の入庫が多いほど差が出ます
計上漏れの確認 付随作業や関連作業を一覧にする機能 経験の浅い担当者が見積を作ると差が出ます
保険会社とのやりとり 見積書と写真の送付、協定の進め方 保険修理の件数が多い工場ほど効きます
費用と契約 契約年数、月額か年額か、体験版の有無 見積件数が少ない工場ほど重みが増します

板金見積ソフト4社7製品の早見表

板金見積ソフトの4社7製品は、コグニビジョンのコグニセブンとアセスプロⅡ、ブロードリーフのBK.NS3、プロトリオスのモレノンNEXTとEGWebプロ、ジョーシン・シャックスのEIMSⅢとEIMSⅣです。下の表は、このサイトのトップの比較早見表と同じ事実でそろえています。参考価格は当サイトでの取扱い価格の目安で、EGWebプロにはメーカー公式の価格(月額9,900円、年額112,200円、いずれも税込)もあります。BK.NS3とEIMSⅢ/EIMSⅣは価格を問い合わせで案内しています。体験版はコグニセブン(30日間)とEGWebプロ(利用期間の制限なし、1車種のみ操作可能)で申し込めます。各製品の詳しい機能は、表の製品名からトップの紹介欄か、2026年10月に公開した製品ごとの記事で確かめられます。

製品(メーカー) 対象車両 提供形態 参考価格 体験版
コグニセブン(コグニビジョン) 国産車 Windows 11のインストール型。車種データは年12回提供 5年間1,775,000円/6年間2,066,000円(税別) あり(30日間)
アセスプロⅡ(コグニビジョン) 輸入車、トラック、二輪車 Windows 11のインストール型。データ更新は年6回 5年間290,000円(税別) なし
BK.NS3(ブロードリーフ) 国産車(外車指数はオプション) Windows 11 Pro。USBプロテクタを使い、データはネットワーク配信 お問い合わせ なし
モレノンNEXT(プロトリオス) 国産車 Windowsのインストール型(HASPキー) 1年間500,000円/6年間2,050,000円(税別) なし
EGWebプロ(プロトリオス) 国産乗用車 約1,500車種(輸入車とトラックは対象外) ブラウザで使う。初期費用なし 1年間102,000円(税別) あり(1車種のみ)
EIMSⅢ/EIMSⅣ(ジョーシン・シャックス) 2t以上の貨物トラック(キャブ、シャシ、フレーム、ボデー) スタンドアロン、LAN、WAN。データはインターネット経由 お問い合わせ なし

2026年8月に公開したこの記事の旧版では、EIMSⅢ/EIMSⅣを輸入車と二輪車にも対応すると書いていましたが、誤りでした。輸入車、トラック、二輪車をまとめて扱うのはアセスプロⅡで、EIMSⅢ/EIMSⅣは2t以上の貨物トラック専用です。

国産車中心の工場の板金見積システムの選び方

国産乗用車が中心の工場では、コグニセブン、BK.NS3、モレノンNEXT、EGWebプロの4製品から、見積の件数と見積後の業務の範囲で選びます。コグニセブンは「作業確認」ボタンで指数の前提条件から計上が必要と思われる部品や作業を一覧にし、入力漏れを防ぎます。コグニフォトベースと連携すると見積書を画像と一緒に保険会社へ送れるので、保険修理の多い工場に向きます。BK.NS3は自研センター指数6,273万点以上、鈑金部品価格47,380万点以上(2026年6月末時点)のデータベースを持ち、3Dイメージと積上げ方式の見積が特徴です。モレノンNEXTは見積書から売上、合計請求、入金まで1本で扱えるため、請求の管理もまとめたい工場が候補にします。EGWebプロは月額9,900円(税込)で初期費用も最低利用期間もなく、月の見積が数件の工場でも始めやすい製品です。

輸入車やトラック、二輪車を扱う工場の選び方

輸入車や二輪車を扱う工場はアセスプロⅡ、2t以上の貨物トラックを扱う工場はEIMSⅢ/EIMSⅣを候補にします。コグニビジョンの公式ページは、アセスプロⅡを輸入車、トラック、二輪車に対応した国内唯一の見積りシステムと紹介しており、2026年10月現在の収録は輸入車232車種、トラック158車種、二輪車366車種などです。指数や工数がない車種は、類似車種の指数や工数を参考値としてコピーして見積りを作れます。コグニセブンと一緒に導入すると単独より手頃になる案内もあるため、国産車と輸入車の両方を見積る工場は2製品の組み合わせで考えます。EIMSⅢ/EIMSⅣは、ジョーシン・シャックスの技術研修センターで測定したデータをもとに、2t以上の貨物車のキャブ、シャシ、フレーム、ボデーの事故見積を作れます。ボデーの見積は作業のみが対象です。輸入車の見積の進め方は輸入車の板金見積で扱っています。

アセスプロⅡの収録車種と動作環境はアセスプロⅡとはにまとめました。

板金塗装の見積もりソフトを無料で試す方法

板金塗装の見積もりソフトを無料で使える範囲は、体験版と無料デモです。指数と部品価格のデータを使う見積ソフトで、期間の制限なく無料で使える製品は、このサイトで確認した範囲では見当たりませんでした。コグニセブンの無料体験版はセットアップ後30日間無料で、一部機能に制限はあるものの操作性はほぼ製品版と同じと案内されています。EGWebプロは公式の無料デモ(ID、パスワードともにguest、1車種のみ)のほか、当サイトから利用期間の制限がない体験版(1車種のみ操作可能)を申し込めます。体験版で確かめたいのは、自社で多いバンパーやドアの損傷を2〜3パターン作ってみて、過去の見積と同じ項目が並ぶか、迷う画面がないかです。無料の範囲でできることとExcelで自作する場合の限界は板金塗装の見積もりソフトは無料で使える?で詳しく比べています。

  1. 自社の入庫車種を数える

    直近3か月の見積を、国産乗用車、輸入車、トラック、二輪車に分けて数え、対象車種で候補を絞ります。

  2. 見積後の業務の範囲を決める

    写真の送付、請求書の発行、整備ソフトとの連動まで見積ソフトに任せるかを決めます。

  3. 体験版で同じ損傷を見積る

    コグニセブンかEGWebプロの体験版で、過去に紙で作った見積と同じ損傷を入力し、項目と金額を比べます。

  4. 契約の条件をそろえて比べる

    契約年数と月額か年額かをそろえ、1年あたりの費用で比べます。

板金見積システム選びを、専門家に無料で相談

自社の単価を登録して技術料を自動計算できる板金見積システムを、扱う車種と保険修理の件数に合わせてご提案します。EGWebプロとコグニセブンは体験版もお申し込みいただけます。

専門家に無料で相談するコグニセブン体験版EGWebプロ体験版

板金見積システムの導入前に確かめること

導入前には、動作環境、データの記録と保存、整備ソフトとの連動の3つを確かめます。コグニセブンとアセスプロⅡはWindows 11 64bit日本語版が動作環境で、DVDドライブが要ります。BK.NS3はUSBプロテクタを動作中は挿したままにする必要があり、モレノンNEXTもHASPキーと呼ぶUSBのライセンスキーで起動します。データの保存では、国土交通省の「車体整備の消費者に対する透明性確保に向けたガイドライン」(令和6年3月)が、作業前後の画像、作業の内容と方法、概算見積りや請求書の料金の情報を車両ごとに関連付けて一定期間電磁的に保存するよう求め、その方法の例に民間企業が開発するシステムの活用を挙げています。見積ソフトの保存件数や出力形式も確認しておくと安心です。たとえばEGWebプロは伝票を最大200件まで保存し、201件目から古い順に削除されます。

よくある質問

板金見積システムは何社から選べますか?
このサイトのトップでは、コグニビジョン、ブロードリーフ、プロトリオス、ジョーシン・シャックスの4社7製品を比べています。ほかに、ブロードリーフのRepair.cや、プロトリオスの整備と鈑金の統合システムなど、鈑金見積を機能の1つとして持つシステムもあります。
板金塗装の見積もりソフトで無料のものはありますか?
期間の制限なく無料で使える製品は、確認した範囲では見当たりませんでした。無料で試せるのは、コグニセブンの無料体験版(30日間)、EGWebプロの無料デモと当サイト経由の体験版(いずれも1車種のみ)です。
輸入車やトラックの板金見積ができるソフトはどれですか?
輸入車、トラック、二輪車はコグニビジョンのアセスプロⅡが対象です。2t以上の貨物トラックのキャブ、シャシ、フレーム、ボデーの事故見積は、ジョーシン・シャックスのEIMSⅢ/EIMSⅣが対象です。BK.NS3は外車指数をオプションで使えます。EGWebプロは輸入車とトラックが対象外です。
月額で使える板金見積ソフトはありますか?
プロトリオスのEGwebマンスリープロが月額9,900円(税込)で、初期費用と最低利用期間がありません。年額プランのEGwebプロは112,200円(税込)で、機能の差はありません。
どのソフトが自社に合うか、短時間で絞り込めますか?
対象車種、見積の件数、保険修理の比率を答えると候補が分かる板金見積ソフト診断を用意しています。
板金見積と整備や車両販売の管理は分けたほうがよいですか?
板金見積で作った金額を請求や顧客管理に手で写すと、二重入力と転記の誤りが増えます。コグニセブンは同社の販売店が扱う整備業ソフトと連動します。自動車整備システムや車両販売システムと見積をつなげられるか、整備システム 比較の情報とあわせて確かめておくと、見積から請求までを1か所で扱えます。

参考にした一次情報

この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月24日確認)。

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